長野県透析医会および長野県透析研究会からのお知らせ
長野県におけるCOVID-19陽性透析患者に対する現状報告と
各透析施設におけるCOVID-19感染症予防の徹底についてのお願い
平素より、長野県透析医会および長野県透析研究会へのご協力を賜り、誠にありがとうございます。
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大を受け、COVID-19陽性透析患者も増加傾向となっています。日本透析医学会の最新のデータでみると、透析患者がCOVID-19陽性になった場合には死亡率が8.5%と一般人に比較し重症化しやすいことが示されています。2020年4月20日現在、まだ県内でCOVID-19陽性透析患者は確認されておりませんが、長野県の重症COVID-19陽性患者の受け入れキャパシティはとても少ないのが現状であり、多くの重症患者が発生した場合には簡単に医療崩壊してしまう可能性があります。
さらに透析患者は、COVID-19陽性が確認された場合、一般人とは異なり自宅療養の対象とはならず入院対象となる患者群であることが厚生労働省から通達されております。従って、各地域の感染症指定施設および基幹施設にCOVID-19陽性透析患者が集中してしまう可能性があります。しかし、長野県透析医会で収集したアンケート調査では、感染症指定施設・基幹施設ともCOVID-19陽性透析患者の受け入れ可能数は2名程度までとなっています。その受け入れ数を規定しているものは、COVID-19陽性患者を個室管理できる数になります。その個室も、より重症の患者がまず用いてしまう可能性が高く、その場合には軽症~中等症のCOVID-19陽性透析患者を隔離管理できず、各施設の一般の透析室で治療せざるを得ない事態に追い込まれ、さらなるクラスター化を招くことが危惧されます。そういった事態を避けるためには、各透析施設において、厳格なCOVID-19感染予防対策の徹底により、一人たりとも感染者を発生させない、クラスター化させない努力が必要と思われます。
日本透析医学会・日本透析医会より、様々な対策案が公表されておりますので、各施設におかれましては、これらの対策を遵守頂き、各施設における透析患者および医療スタッフにおけるCOVID-19感染予防対策の徹底をお願いいたします。
日本透析医学会・日本透析医会からの主だった対策案をメールに添付させていただきますので、ご参照ください。
今後とも、ご協力のほど、よろしくお願い申し上げます。
長野県におけるCOVID-19陽性透析患者に対する現状報告と
各透析施設におけるCOVID-19感染症予防の徹底についてのお願い
透析患者における累積の新型コロナウイルス感染者数(2020年4月17日).pdf
帰省や旅行など都道府県をまたいだ移動自粛のお願いと透析施設における注意点.pdf
2020/04/20200402_corona_virus_15.pdf